漆喰が人類の歴史の最初に出てくる最古の文献「旧約聖書」。
この創世記11章に漆喰が出てきます。
今回は、その漆喰が使われている(かも?)とされている
バベルの塔を紹介します。
バベルの塔と言えばピーテル・ブリューゲル1世ですね。
ブリューゲルの最高傑作と言われている「バベルの塔」が
国立国際美術館で公開されていたので行ってきました。
もくじ
バベルの塔とは
バベルの塔とは旧約聖書「創世記」に登場する
天にまで届くほどの巨大な塔で
シンアルの地に建設された
一般的には実現不可能な天に届く塔を建設しようとして崩れてしまった
といわれていると理解されていることで有名です。
シンアルの地がどこにあったのか?は現代では定かではありません。
「バベルの塔」展
大阪にある国立国際美術館でブリューゲルの「バベルの塔」展を開催していたので行ってきました。
(期間は2017年7月18日〜10月15日)
東京での「バベルの塔」展は東京都美術館にて
2017年4月18日〜7月2日まで開催されていて、
オランダ王国大使館、オランダ政府観光局、ベルギー・フランダース政府観光局などが後援しており、
とても気になっていましたが中々行けず、
ようやく行くことができました。
私にはバベルの塔の漆喰をブリューゲルはどう表現しているのか?
実物の作品で確認をしたかったのです。
写真で指差している部分が白っぽくなっているのが分かると思います。
ここが漆喰をクレーンであげているエリアなのだそうです。
ブリューゲルのバベルの塔では漆喰が表現されていました!
何かで上にあげているようです。
興味ある方は行って見てくださいね。
漆喰の代わりにアスファルトをという記述
バベルの塔のお話は、旧約聖書の創世記11章、
ノアの物語とアブラハムの物語に挟まれています。
以下
世界中は同じ言語を話していた。東方から移動してきた人々は
シンアルの地に平野を見つけ、
そこに住み着いた。
彼らは「レンガを作り、それを火で焼こう」
と話し合った。
石の代わりにレンガを、漆喰の代わりにアスファルトを用いた。
そして言った。
「さあ、天にまで届く塔のある街を立て、有名になろう。
そして全地に散らされることのないようにしよう」と言った。
主は、人の子らが作ろうとしていた街と塔を見ようとして下り、
そして仰られた。
「なるほど、彼らは一つの民で、同じ言葉を話している。この業は彼らの行いの始まりだが、
おそらくこのこともやり遂げられないこともあるまい。
それなら、我々は下って、彼らの言葉を乱してやろう。
彼らが互いに相手の言葉を理解できなくなるように」。
主はそこから全ての地に人を散らされたので彼らは街づくりを取りやめた。
その為に、この街はバベルと名付けられた。
主がそこで、全地の言葉を乱し、そこから人を全地に散らされたからである。
以上
旧約聖書「創世記」11章1-9節より
バベルの塔には漆喰が本当に使われているのか?
そこで、旧約聖書「創世記」を手に入れて11章1-9節を読んでみました。
私はビックリしました!
漆喰の代わりに「アスファルト」と書いてあります。
バベルの塔には漆喰の代わりにアスファルトを使っている、
要は漆喰を使ってないということですね・・・ 汗)
ブリューゲルさん間違えてたのか?
どういう解釈なんだろう?
作品が存在するだけに疑問が残ります。
そして、
実現不可能な絵空事をバベルの塔と言われるようになっていますが、
旧約聖書にはどこにもバベルの塔は崩れたとは書いていませんでした。
バベルの塔からの教訓は「思い込みは誤解を産む」ということでしょう。