姫路城で漆喰塗り体験が行われるとのことで参加して来ました。
壁の漆喰塗りと屋根目地の漆喰塗りの両方が体験できるということで楽しみにしていました。
世界遺産を見ながらの漆喰塗り!楽しそう!
もくじ
映画「引っ越し大名」でも使われた姫路城
その前に最近では映画「引っ越し大名!」でも出てきた姫路城についてちょっとだけ解説します。
日本には現存している天守が12あり、その中でも代表格と言っていい規模の(見応えある)お城が世界遺産になっている姫路城なのです。
全国にある漆喰の遺跡に興味があれば見てください。(直接行ってきました。)
今回は姫路城に車で行ったので、大手門駐車場に止めました。
3時間600円、まる1日では900円で駐車可能なのです。姫路城近隣の食べ歩きも楽しめますよ。
ご遠方の方や昼間っからお酒を片手に観光したい方は、新幹線や電車でいらしてください。(私自身一度やってみたいスタイルです 笑)
駐車場からは、お堀を左手に見ながら大手門まで歩きます。
姫路城のお堀では「和船」体験もできるので、観光がてらいかがでしょう?
姫路城の隣(西御屋敷跡)には好古園もありますが、今回は漆喰塗り体験が目的のため行きません。
そうこうしているうちに姫路城の大手門まで来ました。
門前には足軽の格好した鎧武者がいるので記念写真も撮ってくれるそうですが時間が早くてまだ出勤していなかったようです。
今日はお城の見学に来たわけではないので解説は省略して早速中に入ります。
三の丸広場より姫路城の本丸を見る 。世界遺産に登録されてからは、外国人観光客もとても増えいろんな言語が飛び交っていました。
この光景を見ると歴代のお殿様も驚くだろうな。
漆喰塗り体験会に参加!
さて、今回の目的である漆喰塗り体験会です。
主催は姫路市立城郭研究室で三の丸広場にて行われました。
かなり眩しい。9月終わりだというのに32度の暑さです。
並べられている鏝(コテ)
申し込みが終わると塗るまで順番待ちです。担当の方が丁寧に解説をしてくれます。
漆喰は、お城の壁である土の上に塗る場合と、近年の石膏ボードに塗る場合で違います。
さらに材料の性質で使う道具を変えるのですよ。で、ないと塗りづらくて進みません。
経験や知識、一番はその人の技量や癖で鏝の好みが分かれるところ。要望があれば私の道具もご紹介しましょう?(笑)
いつもとは違う道具と材料で塗ります。緊張とワクワクが同居しますね。
基本に忠実に塗ります。
端っこは尻鏝(ケツコテ)を使って整えるんですよ。尻鏝(ケツコテ)とはコテの先ではなく四角になっている下の部分のこと。
写真には写っていませんが、若い職人さんに見守られながら塗っています。
即戦力とか冷やかされながら塗ります(笑)
色んな人から感想もらいながら塗るのはいつもとは違った雰囲気でとても楽しいですね。
屋根の漆喰を塗る!棟の瓦漆喰
壁の漆喰でこなれたところで、
今回参加した本来の目的である「瓦の漆喰」をいよいよ体験です。
女性の職人さんが教えてくれます。女性の職人さんもこの業界にもずいぶんと増えましたよね。
そうそう、戦国時代にも城造り工事には男女の区別もなくて参加していたのだとか。
女性だけで組織された鉄砲隊もあって、全国で活躍していたことで有名ですよね。
そういう意味では江戸時代以前になってきているとも言えますね。
さて、話が飛んでしまいましたが棟の漆喰について解説します。
構造としては漆喰が4層になっていると言えます。
表面になるにしたがって細かい漆喰になっていきます。これが数百年いや1,000年伝わる漆喰の技法なのですよ。
白く盛り上がった点の漆喰は、釘を隠している部分です。瓦を固定するのに釘を使っているそうです。もちろん和釘だろうと思います。
剥がして見たい衝動に駆られますね。
目的としては防水と防火。お城なので火攻めに対する防御のため分厚い漆喰が実装されているのです。
江戸時代から定期的に補修工事が行われていたので、大坂の陣で行われた大砲による攻撃をも想定していたのではないでしょうか?
実際の姫路城に漆喰を塗る体験ではありませんでしたが、姫路城をバックに漆喰を塗るという思い出に残る漆喰塗り体験でした。
ご自宅にも漆喰を塗ることができますよ。よろしければご覧ください。