滋賀県近江八幡市にある旧西川家住宅をを拝見してきました。
西川家は近江商人の町、滋賀県にある豪商。
そうそう、近江商人とは地元の近江から離れて活動する商人のことを言うそうで、
近江国内では八幡商人や日野商人、五個荘商品、高島商人、長浜商人など地域で呼び名が違っていたそうです。
もくじ
旧西川家住宅への入り口
すでにお店としては機能していないので通用口が入り口になっています。
脇から入ります。
先月行った萩の菊屋家みたいな派手な材も使っておらず豪華な建物でもないが、キッチリしたつくりのお家。
こちらは土間がある空間。
旧西川家住宅の漆喰壁を確認してみた
西川家住宅の漆喰壁は「柔らか系の漆喰」ですね。
ロハスウォールはもっと硬いので質感が違います。
このようにして地域や時代で漆喰もつがうのが各地の建物を見ていて楽しいところです。
西川家住宅は中庭の眺めが最高
往年の主人はこの庭を眺めながら何を考えていたのだろうか?会社(オフィスビル)にいるよりもこのような邸宅がオフィスとして最高な気がします。
ここは静かで日々のストレスが解消されますね。
全てがシンプル。
オフィスとして実用しようとすると物が溢れてしまうんだろうなあ〜どう両立するかがポイントですが、庭をキレイにするワークショップなどどうですか?!オフィスを探されているあなた!!
話逸れちゃいましたが、
裏庭もありました。
ここも静かで良い空間です。センスも良くなりそう。
商家としての象徴である番台。電子機器が無いとここまでサッパリするんですよね。
番台。
算盤は五玉ですね。
西川家の家訓
西川家住宅に掲げられている家訓が素晴らしい。
「義を先にし、利を後にすれば栄え、富を好しとし、其の徳を施せ」
商売は目先の利益よりも、もっと遠くを見ることが大切だということ。
このような教えが根底にあったからこそ
現代の西川グループ(寝具メーカーなど)へとつづくのですね。
初代は朝倉家家臣から始まり、西川家に養子へ。
その息子は一匹の馬を購入し、東海道を江戸まで往復して行商をしていたのがはじまりだとか。
しっかり儲けるのはいいこと。それを社会貢献に使いなさい。
現代でいえば経営理念。家≒会社です。
シンプルなものほど時代が変わっても通用しますよね。
家訓も建築も。
欄間(らんま)のデザインも素晴らしい。
以前に行った飛騨高山の吉島邸を彷彿させる商家でした。
大阪や江戸の日本橋にも出店していて、現代の会社に近い存在だったと思います。
と、いうことは300〜400年前なので当時としては
最先端のビジネス展開をされていたのでは無いでしょうか?
きっとストレスも半端なかったはず。
このような建物を建てていたのも理解できるなあと思いました。