古都鎌倉、昭和2年に当時の海軍幹部さんが建てた土壁の素晴らしい旧家。
今、そこに住んでいるのは田村さんご夫婦です。素晴らしい大工が建てたであろうその造りは、外から見ると『和』。中は西洋の文化が入りまじったアンティーク調の洋室もあります。そんなレトロモダンな造りに使われた素材たちは、さすが!と言えるものばかり。
この趣ある雰囲気は、新築の新しい家では味わえない、何十年もの間、大切に扱われてきた柱や階段、スイッチなどすべてが生み出すものです。
この雰囲気を壊さないのは絶対条件!しかも、水回りや痛んだところをリノベーションするための新しい素材にも似合う素材、そんな家の壁に、ロハスウォールは選ばれました。
新しい建材では出せない重厚感と漆喰のコントラスト。よみがえった旧家は日本にしかない土壁の家の美しい家を象徴しています。
階段下の引き出しもあったそのまま。塗り跡が自然なので味わいにも違和感がないですね。
塗り終わってからの家におじゃまさせていただいたとき、
「良かった!この家にビニールクロスを使わずに済んだ!!」
純粋にそう思いました。もしビニールクロスを使っていたら、この雰囲気はどうなっていたことか!素晴らしい素材たちをつかったこの家に、安っぽいビニールクロスはまず似合わない。しかも塗りが雰囲気の邪魔をしないどころか、素材感・色のコントラスト・空気感すべてにおいてより引き立てていました。
田村さんの奥さまは、昔っぽい『和』の家、もちろん木造の家に住みたいと感じていました。でも展示会で見る家は、塗り壁を使っているところはあってもところどころがビニールクロス・・。話を聞くと「全部を塗り壁にするとやっぱり高いから」ということでした。
「どうせなら全部塗り壁にしたいなぁ。」でもやっぱり自分の塗りたい範囲を左官さんに塗ってもらうとすごい金額になる。
タイル・奥さまオーダーのステンレスキッチンと合わせでスッキリ。 前からあった建具と新しい建具、どちらも調和されて違和感のなさにビックリ☆。
前からあった建具と新しい建具、どちらも調和されて違和感のなさにビックリ☆
そんなとき奥さまは、新宿での「家一軒まるごと塗り壁DIY教室」に申込みをされました。
ご主人さまは奥さまにいきなり「参加するから!」と言われ、もとがネガティブなご主人さまは、しぶしぶついて行ったとのことです (笑)。
でも実際講習会に来て塗ってみると、
「あれ?案外いけるんじゃない?」と思ったとご主人さま。奥さまは塗る気満々!しかも周りは女性の方ばかりで(その会は女性率が高かったんです)
「え?俺できないなんて言えないじゃん!?」なんてどんどん塗る方向に。いざ塗るとなったら話は早い田村さんご夫婦。ご近所の方々や工務店さんの心配なんのその。終わる頃には、その方達に「田村工務店がやれるねぇ!」「すごくいいですよ!」とほめられてどんどん鼻高々になっちゃったとのこと。
その上、あんなに悩んでいた金額も、自分でということなら思っていた範囲以上に塗れるということで、ほぼ家一軒丸ごと塗ってしまいました。(良かったですね!!)
土壁の家と漆喰はそれだけでマッチします。ですが、漆喰の素晴らしさは新しい素材が組合わさってもそこに違和感が現れないところ。
温故知新、古い部分と新しい部分を調和させ、もっと素晴らしい家にしてゆく。漆喰はそんな素材です。
日の光や照明でセンスの良い塗り跡が浮かび上がります。なめらかで思わず触りたくなる・・♪。